遠征の拳 | |
攻撃速度が速く、射程が短い、近接2段攻撃 | |
出現率:0.27%(0.06%) | |
ダメージ遠隔175%/近接185%(2段目230%)※1、攻撃速度90%(遠隔)※C同士の比較ができないため参考値
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拳装備時の仕様or不具合
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「遠征の拳」(Expedition Fist; 以下、単に「拳」)はアーチャー伝説4周年の5.0.0で導入されたS級装備の1つ。刀や大剣と同じく遠近両用の武器。「射程が短い」とあるが、画面外の敵にも普通に攻撃可能。専用スキルが3つある。
性能は極めて高く、PE(Lv60)ですらT+2(Lv130↑)の刀と同等かそれ以上の火力が出る。最低レアリティであるエピックを入手した時点で、タイタン以上まで育成した従来のどの武器よりも強いバランスブレーカーである。
攻撃力・攻撃速度共に刀や大剣より高い。以下は遠隔での参考データ。
武器 | 攻撃速度 | MCによる 弾数増 |
MC速度 | ダメージ | MCダメージ |
---|---|---|---|---|---|
勇気の弓 | 100% | +64% | 164.0% | 100% | 164.0% |
悪魔の刃 - 雨 | 67% | +113% | 142.7% | 150% | 214.1% |
遺跡の大剣 | 75% | +45% | 108.8% | 150% | 163.1% |
遠征の拳(PE) | 90% | +57% | 141.1% | 175% | 246.9% |
(手動計測のため±数%程度の精度。刀と拳のMC速度は実際には同値と推測される。)
遠隔での初撃速度は弓よりやや遅く、MC速度は刀とほぼ同等であるが、近接でのMCがとんでもなく高速で、これにより従来武器を圧倒するDPSを叩き出す。
総じて、刀と大剣の「いいとこ取り」をして火力をさらに高めたような化け物である。近接武器の基本的事項については刀の項目や「戦闘」の該当項目も参照。
遠隔攻撃の性能でも従来の刀剣類を大きく上回るのだが、拳の本領はやはり近接攻撃にある。
近接攻撃の発動距離は刀より長く大剣よりやや短い程度。壁越し攻撃だと大剣で届いていた距離が届かない場合がある。攻撃の形状も大剣(片手)と似ており、追加矢の数だけ細く短いビームが出る。ビームは大剣よりも細く、両手剣もないのでダイアゴナルやサイドは密着しないと当たりにくい。特にサイドはほぼ完全な密着が必要。
近接時のMCは極めて高速で、遠隔時の倍近くに及ぶ。しかも、連続ヒットによりさらに高速連射が可能になる。敵に近寄られると攻撃が出にくくなる大剣とは対極で、射程圏内に捉えてしまえば連打により倍以上のDPSが容易に叩き出せてしまう。きっちり密着すれば当然増矢のダメージも全て加算され、刀や大剣の2~3倍ものDPSとなる。これが「エピックでも従来武器のタイタンより強くなる」力の源泉である。
刀や大剣と同様に、増矢系スキルには近接時限定のペナルティがある。計算法については「戦闘」の該当項目を参照。(拳の場合、全てがヒットするとは限らない点に注意)
「近接2段攻撃」とある通り、MCしなければ(or十分にゆっくりMCすれば)マルチプルのように2連続で攻撃が出て、2段目の方が威力も高いのだが、単発でのMCが超高速なので初期状態では気にせず連射した方が遥かに強い。
ただし、スキルのマルチプルを取った場合はゆっくり連打してマルチに連射してもらった方が有利なようだ。2段目のみがマルチになり、「タンタタ」や「タンタタタ」のようなリズムになるのでタイミングを覚えるか完全放置しよう。
また、跳ね返りも2段目のみ近接でも発効するため、周りにも敵がいる場合は自動連射に任せた方が強くなる。刀剣類にはない近接の跳ね返りの効果は絶大で、これも拳が極端に強い理由の1つである。
LE以降は2段目のみに(大きさは不明だが)クリティカル率のボーナスがあるため、連打するか待つかはより微妙な判断になってくるかもしれない。スキルなどの取得状況が変わるたびに実際に試してみて、DPSの大きくなる方を柔軟に選択していくのが良さそうだ。
専用スキルが3つある。
アイコン | 名前 | 効果 |
---|---|---|
ワンパンチ | 攻撃速度の上限は60%、追加の攻撃速度は2倍の武器ダメージに変換される。 | |
バーストパンチ | 敵にヒットした際に一定の確率で爆発が発生し、近接攻撃の確率は遠距離攻撃の2倍。 | |
ミラーパンチ |
近接攻撃クリティカルヒットの際、近接攻撃用に1-2体の影分身を残す。 拳を装備したシャドウクローンを召喚し近くの敵を攻撃する。敵が遠いと棒立ちになる。 |
基本的にはワンパンチ>>バーストパンチ>ミラーパンチの優先順位で取ると良いだろう。ただしダイゴナル・サイド・跳ね返りはワンパンチよりも優先。
ワンパンチの細部は未判明の部分もあるが、攻撃速度を犠牲にして攻撃力を大幅に増加させる。
スキル取得時点で攻撃速度が60%に固定され、その前後に攻撃速度に生じた増加は全て無効化される一方でその2倍の攻撃力に変換される。ASPD系のスキルに限らず、速度オーラ、憤怒、各種魔導書、拳自身のE能力なども全て対象になるので、特に一時的に攻撃速度を激増させる要素で劇的な効果を発揮する。
拳の攻撃速度の初期値は90%なので30%のマイナスになるが、その分に関しては攻撃力への変換はなされず純損となる模様。ワンパンチ取得前に獲得していたASPDなどの分も換算されているようで、これは60%との差ではなく単純に得ていた加速の2倍となるようだ。
取得のタイミングによっては一時的に不利になることもあるが、攻撃速度を上昇させる要素には事欠かないのでトータルでは大きく得をすることが大半と思われる。拳自体のエピック能力や、中盤以降であればステージ開始時点からの攻撃速度増加もあるので完全に無駄になることはないはず。とはいえ、ASPD系を1つも取れないままで最後の方にワンパンチが出た場合には見送った方がいい場合もある。
遠隔は特に1発目がかなり遅くなってしまうのだが、近接は元々のMCが極めて高速なので、ちょっとMCを遅めにしてやれば良いという程度である。ただし、連打に入る前の1発目の出が遅くなるのでタイミングを掴む必要がある。
拳の近接MCは人間の手では限界まで性能を出すのが難しいので、猛連打しなくてもDPSを出せるようにしてくれるありがたいスキルである。ただし召喚系やストライクとは相性が悪い。
バーストパンチは攻撃ヒット時に爆発を起こす可能性があるという単純明快なもの。近接特化という拳の性質上、モブの掃除はそれほど得意ではないのだが、敵を倒さずとも発動して周りを巻き込む爆発によりこの点を効果的に補ってくれる。
爆発した敵には+100%程度の追加ダメージを与えている、ようである。
ミラーパンチは刀の役立たずスキル「影のサムライ」の強化版のようなスキル。サムライが1体しか出なかったのに対し、こちらは近接でのクリティカル発生のたびに1~2体召喚されるので普通に近接で戦っていればかなりの数が発生する。ミラー(クローン)が「近接2段攻撃」相当の連打をしてくれ、射程距離も刀より長いのでなかなか使える。
サムライの数倍のミラーが倍速で攻撃してくれるので、威力はサムライの5~10倍にも達する。それでやっと「なかなか使える」程度なので、ミラーパンチが強いというより影のサムライが弱すぎたのかもしれない。
召喚強化系のスキルも有効である。特に「サーモンリターン」によりハートを落とすため、S級装備のお守り(LE)やアーマー(ミシック)との相乗効果も期待できる。
留意点として、ワンパンチを取ると攻撃速度が落ちるぶんミラーの出現率も低下してしまう。
Eの速度アップバフにより戦闘がかなりスピーディーになる。効果は攻撃後3秒ほど持続し、移動速度の増加は「エルメスの靴」よりも高い(体感20~25%程度?)。アイリスや不機嫌なメリンダと組み合わせるだけでもまるで別ゲームをやっているかのように素早くなるが、S級指輪と魔導書(ALE)まで揃えるとさらに早くなる。ただしデュオと迷路では発動しない。
PEになると移動中に移動速度に比例した確率で弾を回避できるようになるので、さらに敵を追いやすくなる。これにより回避に成功した場合には通常の黄色でなく青字で「MISS」と出る。説明には「弾丸ダメージを無視」とあるが、実際にはオオカミやスズメバチと衝突したり、床の炎を踏んだりしても青字のMISSが出ているので、あらゆるダメージに対する回避として機能しているように思われる。
拳に慣れた後で刀剣類に戻ると一番落差を感じるのがこれで、後述のパワーパンチや弾ダメージ免除もないので遠くの敵に突撃しようとすると思ったより時間がかかる上に大量に被弾してしまい「こんなに遅かったっけ……」とカルチャーショックを受けてしまうかも。
拳を装着すると左下もしくは右下(設定による)にチャージメーターを兼ねた専用ボタンが出現し、チャージされた状態で押すことでアクティブスキルの「パワーパンチ」が発動する。こちらは迷路でも使えるがデュオでは不可。
王の戴冠イベントの骸骨王のようにフリックにより素早く移動して敵を攻撃できる。体当たりによる威力はそれほどでもないので、基本的に移動技として使うスキルである。連続フリックだと間隔が空いてしまうが、フリック後にホールドすることで連続的に発動してステージの一番奥まででもほぼ一瞬で移動可能。壁や水場は通過できない。罠はダメージを受けたり受けなかったりする。移動中にも敵からのダメージは受けてしまうのだが、超高速での移動となるためPE効果により弾はノーダメージになることが多い。
発動中も静止していれば攻撃が出るがMCはできない。大剣の旋風斬りとは異なり、用が済んだら再度ボタンを押して即座に終了できるので使いやすい。途中で手動解除した場合もチャージは完全に空になる。暴発させたくない場合にはダブルタップでチャージを空にしてしまう手がある。遺物「如意金箍棒」を持っていると手動での終了ができなくなってしまうため注意。
ラウンドクリア後も含め、時間経過によりチャージが自動回復するので、待ってから進むようにすれば毎ラウンドで一度かそれ以上発動できる。
特殊な用途として、魔王討伐戦のような広大なマップで敵に包囲されてしまった時にこれで緊急脱出ができる。また、ボスにこれで体当たりすることで押して動かせる。砲台のような動かないボスをコーナーに押し込んでしまえばスペースを広く使えるので楽に倒せることが多いだろう。コントロールはかなり難しいが、2体セットのボスを一箇所に集めてまとめて倒すこともできなくはない。
拳の最大の優位点は近接にあるので、一部のモブを除くと基本的に近接であっという間に片付けていくスタイルが適している。ただし、増矢系スキル(ダイアゴナル・サイド・フロント)が1つもないうちは時間がかかってしまい、刀と違い防御性能もないので闇雲な突撃は危険である。増矢の確保を重視し、増矢のないうちは遠隔も使っていこう。
なおフロントを2つ取るのは損なことが多いが、拳の場合フロントであれば遠くから近接を出してもほぼ全てヒットするので意外と悪くない。狙って取るようなものではないが、フロントが多くなってしまった場合は近接が届くギリギリの距離を保つアウトボクシングのスタイルが適している。
近接スタイルでは敵に詰め寄るまでに大きなダメージを受けてしまいがちだが、拳であればパワーパンチにより瞬時に駆け寄って即解除して殴れる。ドラゴンの魔法を発動してからパワーパンチを発動させると到着した頃に魔法が出てきれいに決まりやすいようだ。また、普通に走って近寄る場合でも、ある程度戦ってからであればEの効果で移動速度が高くなっており、PEの効果で弾ダメージも軽減できるので、安全かつ高速に近接戦に持ち込める。
接近してしまえばあとは連打で片が付くが、大剣とは逆で敵が近接距離から外れると途端にMC速度が激減してしまうので空振りに注意が必要。ノックバックはほぼないので敵を押し出してしまうことは基本的にないが、遺物「旋風棒」などの効果でノックバックが大きくなってしまうことがあるので注意。連打命となるので、魔導書は悟り・巨人・遠征本などのMCを妨害しないものが良い(ただし、時間の秘話はワンパンチ取得時に劇的な効果がある)。
近接のMC速度は初期状態でもフル連射は難しいぐらい速いので、ASPDの効力は実質遠隔のみとなる。遠隔の初撃も弓より少し遅い程度なので、ワンパンチ取得後を除くと攻撃速度系スキルはあまり取らずに最初から火力重視のスキル選択で良いだろう。
近接があまりに強いので、ドラゴンは攻撃に使うよりも、ロック・シャドウ・アイスなどで防御を固めて殴り殺した方が早いだろう。攻撃に使うなら、どのみち密着することになるのでソードで瞬殺を狙うか、近寄りたくない相手をファイヤーや溶岩で撃つかといったところ。
スキン | バフ | 入手方法 |
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灰燼の拳 | アンデッドユニットに対するダメージが12%増加し、モンスターを倒した数に応じて炎ダメージが増加する すべての武器:攻撃力+300 |
イベント限定 ※2023年10月の新イベント「エンドレストレジャー」で(超低確率で)ドロップ |
龍拳 | HPが低い敵に追加ダメージを与え、戦闘中一定間隔で昇竜拳を繰り出す ※厳密な数値ではないが、HP35%以下の敵に与ダメージ+15%、昇竜拳は出現率3~4%でベースダメージの200~250%と0.5秒の凍結とのこと。 すべての武器:攻撃力+300 |
イベント限定 ※2024年の春節イベントで400USD(6万円程度)で提供。 |
ヘラクレスの拳 | フルHPの敵に追加ダメージを与え、クリティカルヒット後にHPに応じた確率でシールドを獲得する すべての武器:攻撃力+300 |
イベント限定 ※2024年9月の古い岩窟イベントで高額提供 |
トリックフィスト | すべてのハートはキャンディになり、食べると攻撃速度とダメージ軽減がアップ。 すべての武器:攻撃力+300 |
イベント限定 ※2024年11月の果樹園クイズイベントで高額提供 |
灰燼の拳は5.4.0で導入された。性能表示を見る限り、PvPでは全く意味がない仕様のようだ。アンデッド衣装のググやヘリックスなどに効果があるかは未詳(たぶんない)。イベントでの提供が多く、無課金でもいつかは手が届く位置付けのようだ。
龍拳は追加時点では重課金専用のように思われたが、5周年イベントで頑張れば&他のアイテムを捨てれば無課金でも取得できた。PvPでもなかなかの脅威であったのだが、5周年を境にPvPは鎚ゲーになってしまったので結局無課金では活用できなかったように思われる。攻撃の見た目が炎のようになるが、炎属性はついていない。とはいえチャプターでは強さを満喫できるスキンである。ヒーローの後ろに炎のような跡が残るようになると次の攻撃で昇竜拳が出る。
以上のように他の武器とは比較にならない強さを発揮する拳ではあるが、モブを捌くのに一番向いているわけではないということもあり、入手後も他の武器の方が有利なシーンが全くないわけではない。
刀や大剣のような高威力の「重い」武器は完全に置き換えられてしまったので、ギザギザやトルネードのようなそれらとは対極の性能を持つ「軽い」武器の方がまだ使い分けが成立するようだ。
S級装備のためチャプターなどでは一切ドロップせず、幻彩石の宝箱(出現率0.38 0.27%)、黒曜石ボックス(0.06%)、臨時イベントなどでしか入手できない。S級装備の中でもドロップ率が低く抑えられており、確定Sでも12.7 6.2%の確率でしか出現しない。(天神セットの登場によりドロップ率はさらに低下した。)
無課金で普通に狙う場合にはコツコツと幻彩石の鍵を集めることになるが、平均では1年以上かかることが多くなりそうだ。新規プレイヤーであれば歓迎イベント7日目の確定Sをリセマラしてしまう手も一応ある。
お金を使うのであれば、ルーレットなどの臨時イベントで提供されている時にピンポイントで買ってしまうか、幻彩石の宝箱を大人買いすることになる。イベントではかなりの高額に設定されていることが多く、いずれも数万円は見ておいた方が良いだろう。他の遠征シリーズとの相乗効果もあるので、S級装備全般を狙っていく方がおすすめである。
1つ入手するだけでもそれだけ大変なのに、さらに育成するとなると国家予算レベルになってしまいそうだが、PEでも強すぎて一気に最終チャプターまで進んでしまったという人も多いぐらいなのでよほどお金が余っているのでなければ当面はPE1つあれば十二分であろう。S級装備の特別ルールにより、拳のエピックが1つあれば通常武器のエピック2つと合成するだけでPEにできる。
通常装備のように長時間かけてじっくり集めていくのではなく、1つガチャで引くたびに一気に強くなりそれ以外にできることは何もないので育成の楽しみのようなものはあまりないかもしれない。
2024年3月開催の魔王討伐戦では無課金でも十分に達成可能な12000精霊コインで拳が提供され、以降も臨時イベントで以前よりは安価に提供される機会が増えてきたので、ようやく希望者には全員行き渡る状況になったものと思われる。スキン「灰燼の拳」の方は300ラッキーコインで、こちらはやはり数万円払うか数年貯めるかということになるようだ。